オオウナギを求めて8ヶ月と10里

オオウナギを求めて8ヶ月と10里

2020年も皆様どうぞ宜しくお願い致します。

鹿児島県本土より松田がお送り致します。

今回は淡水ダイビングでのお話です。

 

鹿児島県は南部に位置します「指宿市」(いぶすきし)にあります九州最大の湖「池田湖」

最深部は海抜−167m、周囲15kmと広大な湖なのです。

イッシー伝説というものがあり、ネス湖のネッシーを捩ったもので太古の恐竜のような水生生物がいるのでは・・・・・・・と囁かれているのです。

 

諸説ありますが、池田湖に住むオオウナギを目撃した人の勘違いではなかろうか?とも言われており魚類学上は大きさ2mに達し30年以上生きるものも。

これはイッシーに近づくためにはまずはオオウナギから発見せねば!と思った次第です。

まずは、オオウナギが居着くであろう場所を探すことが難関です。

岩の隙間や水草の茂みの中、大きな湖は水底に泥の蓄積ばかりで中々、オオウナギの潜んでいそうな場所がなかったのです。

そんな時、発見したのが数年前に廃業した鯉の養殖業。

その生簀の残骸があるエリアを発見。

大きなパイプの中や足場の隙間を探します。

ヒィィ〜〜!!!

網の下にいました。

2mはあろうかというオオウナギ。(目が怖い)

夜行性ということもあり、光に敏感です。

光に敏感なだけできっと目は悪いのだろうと勝手に思い込んでいましたが、寄ると引く・・・・・・

ライトを消しても、寄ると・・・・・・・引く。

 

明瞭に見えているのかは定かではありませんが、人の存在を確実に察知し反応するのです。

 

ふと網の下から顔を上げると・・・・・・

ギャァァァ〜〜〜!!!

上にも!!!!

完全に何時ぞやか前に観た映画「アナコンダ」の世界。

まさしく蛇のごとくスルスルと水底を泳ぎます。

陸封されているといわれている池田湖ではきっとこのオオウナギもこの湖で全ての営みを完結させているのだろうか。

昔はオオウナギの漁もして、地域の人々は食べていたとも聞きました。

現在は指宿市指定の天然記念物とし捕獲はもちろん食べることも禁じられているオオウナギ。

 

ガイド中の私と比べて撮っていただきました。

2mを超えるであろうサイズのオオウナギ。

きっとイッシーを除いて食物連鎖の頂点にいるこの生物の神秘に好奇心が掻き立てられます。

ウナギの生態はこれまで「昼寝する姿」(独特の寝る姿勢があります)くらいしか観察できておりませんが、うな重ファンとしては増えていただきたい鰻界のために新たなワンシーンが観られるかも?しれません。