きせきは続く

きせきは続く

毎月7日は、三保真崎から鉄が海中の情報をお届けしています。

いきなりですが、先月下旬の話しです。仕事が思ったよりも早く片付いてしまい
海にでも行ってくるかなぁ〜と漠然と考えているとメッセンジャーに朗報が飛び
こんできました。
真崎の◯◯◯でセンネンダイが出ました!しかもそれが信頼のおける情報筋から
のものだったため、直ぐに準備を整えて海に向かいました。
記憶に叩き込んだ情報を目に映る風景とシンクロさせながら進むとターゲットの
アカオニガゼが見えて来ました。

「よっしゃー!!」

思ったよりも簡単に見つけられたので喜び勇んで近寄ると、そこには何も居ません
でした。

「うわぁ〜甘くねぇなぁ〜」
と、ちょっとショボ暮れて更にその先に進みました。
もぉこの先じゃないだろぉ...と思った視線の先に再びアカオニガゼがあるじゃ
ないですか!?

再び「よっしゃー、今度こそ!」

白と赤茶色のヒラヒラが上に乗っています。

そうです!センネンダイです。

過去にこの魚を見た記憶が蘇って来ました。あれは確かDWの取材で行ったはず
のレンベでした。
その魚を自分のホームで見るとは思いませんでした。

残念ながら、翌日にはホストもこの魚も行方不明になってしまいました。

既に幼魚を観察しているので産卵シーズンは終ったと思いますが、ホウボウの
遭遇率が高いように感じます。

セトミノカサゴやその他、キリン、ヒメヤマノカミ、シマヒメ、キリンなども
幼魚を含めて観察されています。

またトピックとしては、スジハナダイや判別がつきかねるハナダイも出ています。

尾鰭以外はアカオビハナダイの特徴なのですが、ナガハナダイの幼魚とも言え
ないような雰囲気のハナダイ...シロオビの幼魚ですかねぇ?
あるいは交雑種でしょうか。

最後は、もぉ十数年に渡って狙ってきた、ボウシュウボラのベリジャー幼生の
ハッチアウトを遂に撮影しました。

トリミングはしてありますが、卵嚢の左側に2つの点が見えるのが幼生です。
まだ卵嚢は残っているので、もう少し詳細な撮影ができたら良いなぁと思って
おります。
この3ヶ月で、奇跡のような体験というか、生物との遭遇に一喜一憂してきて
本当にこれからもこれ以上の感動があるのかな?と心配になってしまいますが
そんな心配を今までも何度も良い意味で裏切り続けて来た三保真崎の伝説は、
これからも続くと思います。