より添お

より添お

こんにちは。
毎月7日は三保真崎から鉄が海の情報をお届けしています。
1枚目の画像は、毎年この時期に展示される東海大学海洋科学博物館の風物詩の
1つとされる「かわりのぼり」です。他では見れない種なので一見の価値があり
ます。

1年の1/3が過ぎて、季節は最も清々しいとされる初夏になりました。
既に、沖縄や奄美地方は梅雨入りをしているようですが、こちらは今暫くこの
心地よさを満喫したいと思います。

さて海の中も冬と初夏とが混在する最も変化に富んだ季節を迎え、ここでは紹介
しきれないほどの生物や事象があり、今回はその一部を載せたいと思います。

イッサイフシエラガイの卵です。現在、4カ所でこのような卵塊が見られます。
水深は12m前後にあります。

左側の2個体がペアリングをしているようで、右の子は通称「ヤキモチ」と
呼ばれる、いわゆる隙あらば的(笑)な位置感の個体です。

繁殖とは関係がありませんが、なかなか一緒に写す事が困難だったコガネと
ヒマワリをおさめる事ができたので載せておきます。大きさがこの半分ほど
の頃はよく一緒にいたのですが、最近はスッカり敵対しているような雰囲気
になってしまって、あまり近づかなくなってしまいました。

単体での撮影なので、載せるかどうか迷いましたが、真崎で初めて観察した
個体なので。ちょっと自慢げに(笑)。

一旦は、ペアを解消して何処かへ行ってしまっていたマダコのペアが再び同じ
場所に現れました。前回は産卵した形跡がなかったので、このペアリングにて
産卵してくれる事を願います。

今回は、やたらと写真の枚数が多いのですが、最後までお付き合い下さい。
タツノイトコノのペアです。他にも複数個体が見られて、お腹が大きくなって
いますので、ハッチアウトも間近のようです。

そして、最後はウミテングのペアです。
冬に産卵するイメージが強く、この時期に観察するのはこのような5cmを超える
個体ではなく、小指の爪ほどの小さな黒っぽい個体です。
空気が無くなるギリギリまで観察を続けましたが産卵行動には至りませんでした。
途中、ミノカサゴがこのペアに関心を示して、20分以上に渡って追跡をしていま
したが、何故か捕食行動を行わずに、興味を失ったように消えました。
その様子は、Facebookに動画を載せてありますので、興味のある方はご覧下さい。
前編と後編と分けて掲載しています。
前編には、拙い考察もキャプションで入れてありますので、併せてご覧下さい。

とまぁ、これでも生物が寄り添うというテーマに絞ってもこれほどの観察がこの
1週間程度の間にあった訳ですから、我々ダイバーに対して、海の与えてくれる
好奇心は止め処も無く発信されているのだと改めて気付かされる日々でした。