海に縋る。

海に縋る。

すっかり冬の海になってきた。

鹿児島県本土より松田がお届けいたします。

気がつくと前回の投稿から4ヶ月が経っていた。

8月のウツボの産卵について「双竜の契り」はこちらよりどうぞ。

あれから、少しずつ季節は巡り海水温が下がり始め、日照時間だって短くなる。

そうなると当然の様にグワァ〜っと盛り上がるような生態行動は影を潜め、終わりゆく魚種を指折り数える悲しい季節でもある。

 

↑縄張りの闘争時に噛み付く雄同士

そんな折、その存在に縋るのがカサゴです。

彼らは多くの魚種が繁殖行動をやめる季節に子孫を残し、その競争から我が子を守り生存率を上げているであろう(きっとそんな戦略なのだろう)数少ない種なのです。

魚類の中では季節的なものだけでなく、その繁殖方法もユニークな卵胎生の魚であるカサゴ。

交接器をメスへ差込み受精したメスは体内で仔魚を孵化させそれを放出するわけで、産み付けた卵を守ったり、潮に乗せて遠くへ飛散させる事はしないのです。

求愛も観察している僕自身が少し恥ずかしくなるほどに情熱的だし、その時間になるとオチん⚪︎んをブラブラさせながら縄張り内をウロウロする様は漢として感動すら覚える。

錦江湾の代名詞の一つになり得るコブヒトデモドキ。写真は放卵中のメス個体。

このヒトデはきっと亜熱帯種なのだろうと勝手に思い込んでいるのですが、この温帯の海にきっと南の海より貨物船のバラスト水なんかに幼生が乗せられて、この海まで来たのかなぁなんてロマンが広がります。

そして、この海で子孫を広げ優勢種となるまで、その勢力を拡大していったのだろうか。

↑クロホシイシモチをクリーニングするクリアクリーナーシュリンプ。

この時期どのクロホシイシモチの個体を見ても口内にはウオノエの仲間が寄生していて、それをとって欲しそう。。。

 

しかし、クリアクリーナーはそこまで大きなものは取ってくれない。

何なら、よっては来るけど体表の付着物をゴソゴソ取ってピョーンと離れてしまい、クロホシイシモチは残念そうにエビを見つめる。

それでも取って欲しい彼らは集団となって1匹のエビに押し寄せるのでした。

観察を続けると、ウオノエを取れる(食べられる)のはニシキベラやオトメベラの若魚でして、クロホシイシモチの顔に自身の顔を突っ込んでウオノエをムシリ取り食べるのでした。

新しい気づきや発見が欲しくて、海に!そして生き物達に縋る様に潜る日々の中ギャグの様な肛門2つ事件が起きた。

ガンガゼの肛門が2つある個体が現在70分の1の確率で存在することがわかった。

(私の様に肛門を見つける事に慣れた肛門マイスターが叩き出した数字であって肛門素人の皆さんは100分の1以上の確率でしょう)

この、2つの肛門がどのように活用され、その存在意義を示すかは今後の楽しみ、いや2024年の目標にしようと思う。

皆さんも、ダイビング中に是非!!日本各地でガンガゼの肛門と見つめ合い、己を研ぎ澄まして見てくださいね。

2023年の締めくくりが「肛門」なのも何だか僕らしいのかも。。。

今年も有難うございます。

そして来年も海でお会いしましょう。

 

鹿児島県鹿児島市下福元町7641

ダイビングショップSB

http://sb-diving.sakura.ne.jp

松田 康司