尾が変色する ミスジリュウキュウスズメダイ

尾が変色する ミスジリュウキュウスズメダイ

ハイサ~イ!皆様
沖縄本島から津波古です。

元号が変わって、早一ケ月・・ですか。まだ、『令和』に慣れませんが
すでに、5/1が遠い昔のように感じる。そんな感覚です。

無事にGWも終わり、沖縄地方も梅雨入りし
サンゴの産卵の時季にもなり・・、毎日が超特急で過ぎていきます。

梅雨入りの発表後・・
皮肉にも最高に良い天気が続き、最高の海遊び日和が続きました。
全国的には異常に暑かったり、大雨だったり・・のニュースも聞いてますが

ここ、沖縄は最高に安定した天候・海況の5月でした。

 

 

さて、その発見は一ケ月前のハナシなんですが

チョイと変わった・・ミスジリュウキュウスズメダイを見つけまして・・

遠目に、違和感を感じたこのコ!

本来、尾ビレが白いはずの
ミスジリュウキュウスズメダイなのに・・

“ 黒い ” 

んですよ!(尾ビレが)

このような、タイプで
『ミスジリュウキュウスズメダイ』と『ヨスジリュウキュウスズメダイ』の交雑種では?
と、される通称『3.5(サンテンゴ)』なるモノが居る事は知っていたんで

 

「お!沖縄本島でも 3.5 発見!!」なんて、追っていましたら

 

その尾ビレが・・・

みるみる、白くなってしまう・・!ではありませんか!!

 

そう!『黒から白に』変色した!って事。しかも・・あッちゅ~まに!!

こうなると、見た目には・・
極々フツーの『ミスジリュウキュウスズメダイ』以外のナニモノでもない!!

 

「んッ???。。」ってなりますよね??

「んッ???。。」ってなりながら、観察。

 

とにかく、最初は “尾鰭が黒々” した写真が撮りたくて、張り付くんですが。。

だって、そうじゃないと・・
極々フツーの『ミスジリュウキュウスズメダイ』以外のナニモノでもない!!し(笑)

 

しかし、ダイバー(僕)が近づくと警戒心が強くなるのか?
雌に、ちょっかい出す時間が少なくなり、尾ビレが白いままの状態が長くなります。

ので、尾ビレが黒々した写真が思ったように撮れないまま・・です、が。
(今回、紹介した写真より、もっと黒々になるんです!って事)

 

その行動から、この個体は周辺に数匹いるミスジリュウキュウスズメダイの中でも
一番大きく、この辺りを仕切っている雄であろう事が解り

雌に対して自らの力を誇示する(もしくは求愛なのか?)
の際に、尾ビレが黒ずむ事!が解かりました!

そう!『白から黒に』変色も確認!って事。しかも・・あッちゅ~まに!!

その時・・単純に。。。

『ミスジリュウキュウスズメダイ』の婚姻色なのかな?とも考えましたが・・

「いや、いや・・今までこんなの見た事も無いし、聞いたことも無い」
「が、そもそもミスジリュウキュウスズメダイの“婚姻色” って見た事無いし、知らん!」

 

・・・、と言う事で

信頼のおける先輩やガイド仲間に
『ミスジリュウキュウスズメダイの“婚姻色』の情報を集めてみるも・・
「知らん」「見た事無い」の返事ばかり。

しかも、通常『3.5(サンテンゴ)』とされる個体は
尾ビレは常に黒いまま!で、変色は未確認!と言う情報。

つまり・・このように、尾ビレが変色する個体の情報は一切無い!まま。

 

※・・このような尾ビレが変色するミスジリュウキュウスズメダイの確認例や
ミスジリュウキュウスズメダイの“婚姻色”の情報をお持ちの方は
是非、情報交換したいです!

 

 

そこで、僕の仮説ですが

実は、このポイントの全く同じ個所に、数年前
ヨスジリュウキュウスズメダイが現れた事があり
(ヨスジリュウキュウスズメダイは当地では、ほぼ幻級の稀種になります!!)

その際に、近縁のミスジリュウキュウスズメダイとの交雑種が産まれ
その血を引く、何世代か後の子孫の可能性もあるのではないか??と。

その、尾ビレに黒の色素を持っていて
興奮時に “尾ビレの黒” として現れるのでは??

なんて、妄想が大きくなっております。

 

 

ちなみに、観察を続けて行く中で

いかにも『卵守ってますよ』的な行動も観察出来ましたので

(ここで、尾ビレが途切れてる写真しか無い!!って言う凡ミス。。)
「この時は尾ビレは白いまま。。黒ずんで無いんです!」の、確認はしてます。

 

生息している、サンゴ根の一部、オーバーハング状になっている
天面に卵を産み付けてあり、肉眼では解らない様な小さな卵でしたが・・

世話してる辺りを写してみると

しっかり、バッチリ!卵を撮影 出来ました。

 

 

津波古 健 TSUHAKO TAKERU
潜水案内 ~Okinawa~ HP

沖縄本島から日々の情報発信は
島んちゅガイドの『ダイビング日誌』