桃源郷へ

桃源郷へ

三重県に発令中の蔓延防止、またまた延長となりました・・・

引き続き、我々の業界に影響してくるのはもちろんですが、

小さい子供たちが、その影で犠牲となっていることに心が痛みます。

楽しみにしている小学校と保育園のプール授業が、今年も中止が決定となりました。

私たち大人にできることは、多人数での会食の自粛、

これに尽きると思います。

 

さて、尾鷲も梅雨らしい季節となり、

名物の青ホヤが美しく輝き出しました。

そのホヤに6月だけ現れる生物たちをご紹介します。

1枚目の巻貝と青ホヤ、まるで紫陽花とカタツムリを想像させてくれます。

 

2枚目は、英名SPONGE ISOPOD、訳すると、海綿のダンゴムシ。

ミズムシと呼ばれるダンゴムシの仲間です。

可愛そうな名前ですが、色彩鮮やかな背景が萌え萌えな気分にさせてくれます。

 

先月号でお伝えしました、オキノスジエビの抱卵状況、

ついに発眼したハッチ寸前の個体を捉えることができました。

ナイトが不可なのが、歯がゆいです。(泣)

 

そして、この時期は潮の干満差が大きい日が多く、腔腸動物が元気いっぱいです。

人気の魚礁ポイントのソフトコーラルがモフモフで、

まるで桃源郷への入り口のようです。

ちなみにnauticam sony rx100m5+WWL1で撮影しています。

大型センサーのコンデジと貴族ワイコンの組み合わせ、使えます。

 

湾内ポイントの一ツ石、

寄生イソギンチャクもよく開いているので、被写体も映えます。

 

初夏に撮りたくなるベラと言えば、イトヒキベラですが、

こちらの超普通種のタコベラの美しさも見逃せません。

繁殖期は秋ですが、雄同志の縄張り争いは始まっています。

タコの語源は、尾鰭がカイト凧に似ているからです。

 

次に奇跡の清流銚子川の情報です。

元気に育ったナガレヒキガエルの幼生たち、

いよいよ集団上陸の日がやってきました。

 

この上陸行動ですが、わずか3日間で終了となり、

うっかりすると撮影を逃します。

オタマジャクシの期間は長いのですが、足が生え始めると、

一気に変態して上陸する感じです。

 

上陸した蛙の子供達は川を離れて、森を目指して崖を登っていきます。

しかし、生き残るのは1%以下という厳しい試練が待ち受けています。

森の中で無事に育って、この清流に戻って来る日を願っています。

 

 

そして、あと半月もするとウミヒルモが現れます。

初夏に咲く可憐な水中花、そして小さな幼魚たちを撮りにお越し下さいませ。

 

最後にウェブマガジン スクーバモンスターへの掲載情報です。

写真家の堀口和重さんに、尾鷲を撮影して頂きました。

素敵な記事ですので、ぜひご覧下さいませ。

https://scuba-monsters.com/owase_2021_spring/

 

それでは、感染対策を万全で皆様のお越しをお待ちしております。