先月、観測史上2番目の早さで梅雨入りした東海地方の清水から鉄が真崎の海中情報をお届けします。
それなりに頑張っているようですが、雨が降っていない日のほうが多いような気がします。
それでも日曜日は、前日の晴天から一転して雨となり梅雨らしい日となりましたが、それも午前中で
終了して(笑)、午後からは太陽が燦々と輝き出しました。
さて海の中というと
孵化したイッサイフシエラガイの卵塊です。
飛行場から海水浴場にかけての広範囲で、産卵が行われているようです。
産みたての新しい卵塊も近くにありました。
その近所に居た紫地にピンクのドットが毒々しい演出をしていました。
外からの潮が青く澄んでいて奇麗です。
斜面に戻ってくるとワラサの4〜50の群れがイワシを追い回していました。
沖堤でもカンパチが5〜6匹群れて行動していました。
暫くするとイトベラの産卵が始まりました。
観察をしていると、どうやらこのオスのテリトリーの中心には4匹の産卵間近な
個体がいました。
しかし、オスがアプローチするのは水深6〜7mにいる2匹だけです。
その一段下がった8mの2匹は、十分にお腹が大きいのに今回の産卵は関係が
無いかのような様子です。
オスがメスに対して積極的にアプローチします。
嫌がってはいないようですが直ぐには応じず、合意のサインは反転して2匹で円を描くように
した後に上昇します。
この後、めでたく放精放卵をしました(瞬間は逃しました)。
オスは、テリトリーに侵入する他のオスを追い払ったり、多分ですがこの両サイドにもメスが
いたのかも知れませんが、ストーキングしてみると凡そ30mくらいの横方向の範囲を頻繁に
行き来していました。
これまでも、この時期にイトベラだけでなくホンベラやカミナリベラなどが、雨降りの午前中
に産卵しているのを観察した事があるので、こんな環境を好んで産卵をしているようです。
大潮の夕方が産卵の醍醐味のように言われますがアカオビやキンギョハナダイ、場合によって
サクラダイも午前中に産卵する事がありますので、あまり物事は決めつけず視野を広くもって
いた方が楽しめる要素が増えると思います。