本年もよろしくお願いいたします

本年もよろしくお願いいたします

毎月7日は、三保真崎の海中情報を鉄がお届けしております。
先月は、沖ノ鳥島へ調査に出かけていたため、更新ができませんでした。
生憎、近くに台風がいたため、行きも帰りも大時化の航海となり、現地での
潜水調査はできませんでした。また機会があれば乗船させていただきたいと
期待しています。

年末から昨日まで毎日潜り続けておりましたが、その記録も時化でストップ
してしまいました。
無理すれば潜れないほどではありませんでしたが、状況が悪いことが分かって
行くほどでもなかったので良い判断だったと思っています。
とは言え、アンコウやセンネンダイが出没した情報がある中での断念は後ろ髪
がひかれますよねぇ(笑)。なので、この富士山はその前日のものです。

さて、新年になってからの情報を中心に綴ってみます。

先ずは目出度い感じのエビのカットです。
ホストは別のものでしたが、偶然ウミシダに飛び乗ってくれたのでラッキー
でした。

徐々に季節来遊魚の種類が減って来ましたが、サザナミフグは幼魚から成魚
まで耐え忍んでいるようです。

中には30cmほどの個体もいますので、2、3年は越冬しているのではない
でしょうか。

フグ以外にもハタも複数年越冬している大型の個体を複数個体見かけます。

最近、気に入って撮影しているのがイソギンチャクとテッポウイシモチです。

ホストはムラサキハナギンチャクだったりスナイソギンチャクだったりします。
他のテンジクダイでもイソギンチャクをホストとする種がいますが、限られて
いるように思います。
南方では、アオスジテンジクダイがイボハタゴイソギンチャクに群れていたり、
エダサンゴにも様々なテンジクダイが身を寄せているのを見たことがあります。
観察していると、ホストに対する依存性が違うように感じますが、この関係性
って何が要因なんだろうか?などと考えています。

最後に、ここ十年ほど不振の続いたミホノハゴロモハゼですが個体数が増えて
きたように感じます。
この秋から冬にかけて15〜6個体は観察しているので、来シーズンは期待が
出来そうです。

この個体はお腹がパンパンに張っている雌だと思いますが、多分一緒に雄が
いると思います。
雌に比べると雄は過敏で、なかなか一緒に撮影する機会に恵まれませんが、
命名の由来となった地で是非見ていただきたいと思います。
水温が17度になれば、頻繁に見られるようになると思いますのでご期待を
ください。