春と流れ藻と太郎くん

春と流れ藻と太郎くん

春めいて参りました鹿児島県本土より松田がお送り致します。

海岸沿いの浅場にはヒジキやマメタワラなどのガラモが生い茂り、穏やかな陽気の日にはメジナやドロメの幼魚が海藻を拠り所に泳ぎ回り、千切れてしまったガラモにはモジャコが集まります。

モジャコ漁の関係者の方々は口々に「数が少ない」とおっしゃいます。

僕が知る外洋に浮かぶ小さな流れ藻には、少ないのかもしれませんが無数の小さな命が揺られています。

どこへ辿り着くのかわからぬ海藻に隠れ、大海を漂うモジャコとのいつかの再会が楽しみです。

 

錦江湾ではもはやアマモ場と呼べる場所は無くなってしまった様ですが、少ないアマモが茂る場所では今日もヒメイカなどのアマモを拠り所にする生物たちで大渋滞です。

ヒメイカも毎日交接や産卵を繰り返し、少ないアマモに所狭しと卵を産み付けます。

もちろん他の貝類などの卵も産み付けますので争奪戦ですっ。

この様に海藻が生い茂るいい時期に好奇心旺盛のマダコが現れました。

どこか楽しげで、フクロノリをポンポンしてみたり、ワカメをツルツル撫でてみたり、アオサの上で体を広げてゴロゴロしたりと何度このポイントを訪れても楽しげにその姿を見せてくれるのです。

私たちガイド陣も親しみを込めて「太郎くん」と呼んでします。

(雌雄の判別がつかないままニックネームを付けたことを後悔しています)

進展がありましたら状況報告いたします。

季節は巡り、ウキウキする!そんな感じのタコとの出会いが今後も楽しみです。

 

鹿児島県鹿児島市下福元町7641

ダイビングショップSB

http://sb-diving.sakura.ne.jp

松田 康司