気がつくと随分と朝は陽が昇る時間は早く、陽が沈むのは遅くなった。
いよいよ眠れない季節がやってきた。
そんな鹿児島県本土の海より松田がお届けいたします。
ミジンベニハゼの仔魚放出もハイサイクルで行われるようになってきました。
明け方から待機し観察を行います。
写真の個体は、今年一番の厄介なオス!
日の出の時間前に綺麗さっぱりハッチアウトさせるクセを持っており、私たちが観察と撮影に向かうと何食わぬ顔で巣穴の出入り口に佇んでいる憎いヤツでしたが。
他の個体に比べ30分前にスタンバイすれば観察できることが判明しました。
どれだけ早起きさせれば気が済むんだよぉ・・・・・・
錦江湾ではアオリイカの産卵も終盤です。
溶岩に絡まった漁具に産み付けます。
いくつものペアが入れ替わり立ち替わり同じ卵の房に目がけて産み付けます。
観察を続けると全ての腕を失ったアオリイカ(メス)が1匹で産卵に訪れました。
エスコートするオスの姿はなく、卵を包み産み付ける腕がないこの個体は、ただただ一途に他のアオリイカたちが産み付けた房へ自分の卵を押しつけます。(貼り付けることが出来ないので)
貼り付けられない卵は、そのまま海底へポロポロとこぼれ辺りには10房以上の卵が落ちておりました。
中にはジュウジキサンゴの触手に触れてしまい絡め取られるシーンも。。。
きっと食べられることはないのかもしれないけど、生き物たちの健気さと懸命な姿に心打たれます。
今年の南さつまでの収穫の代表的なものにしたい「イシヨウジの産卵」
彼らは潮や時間に縛られることなく、互いのフィーリングで産卵をしているように見える。
大凡の前兆も分かってきたので、少しでも多くの方にご案内したいシーンがまた一つ増えたかな。
最後は水路のニジギンポ。
ニジギンポのハッチアウトの観察に便利がいい所がないかなぁ〜と捜索中。
コーヒーの缶からハッチアウト!!
缶が光ってライティングが難しいよぉ〜(汗)
缶に表記されている文字がニジギンポの思いを物語っているみたいで撮影しつつクスリと笑っちゃいました。
「子供たち〜少し待って〜」
さてさて、今年も様々な生物の多彩なシーンが楽しみでなりません!
鹿児島県鹿児島市下福元町7641
ダイビングショップSB
松田 康司