よく降るものだ。
ダラダラと長い事雨です。
そんな雨は錦江湾に流れ出し表層は濁り、沢山の流れ藻とともに流木も多いそんな季節になりました、鹿児島県本土より松田がお届けいたします。
まずは、とても珍しい19年ぶりとなる錦江湾へのマッコウクジラの情報です。
ダイバーでもある遊漁船の船長より連絡を受け観察をしに錦江湾内でも特に最深のエリアにあたる喜入沖へ。
当初3頭との情報でしたが、最終的には7頭のマッコウクジラが湾内へ訪れております。
大学関係者や水族館からも情報をいただきながら観察を続けております。
ゆっくり時間をかけ船への警戒も目に見えて少なくなっていき、10分程一緒に泳いだ時の様子です。
水面で7頭が横に並びブローをあげ、間近でその息吹きを感じ私が自らその場を離れるまで距離や関係性を少し許してくれていることが感じることができる貴重な経験でした。
透明度1mに満たない錦江湾では、黒い物体だけが浮かび上がる写真が限界でしたが・・・・・・これでも手で触れることができる距離なのです。
顔見知りのオジサンにこの写真を見せると「水の中に黒いジャガイモのような物があるなぁ〜」と言われ、少し残念だったけど!錦江湾らしい写真だなぁ〜と・・・・・・
そんな事よりも、無事にこの湾を出て、本来あるべき所に元気で出れる事を祈るばかりです。
そして、この時期毎日のように繰り広げられる生物達の繁殖行動のご紹介です。
南さつまのエリアで数年前よりチラホラと見かけるようになり今ではオス1匹にメス5匹程まで増えたインドヒメジです。
今年はついに産卵まで見ることが出来ました〜。
鹿児島県本土の海も亜熱帯化が進み、それらの種も粛々と子孫を繁栄させようとしているのです。
ピーク時より少しずつその数を減らすイトヒキベラの産卵です。
この群れに近年クロヘリイトヒキベラも産卵行動に混ざるようになってきました。
何度か異種交配も目にしております。どうなってしまうのかなぁ〜
キハッソクの産卵行動も面白く(写真は上昇産卵の最中)1DIVE凄まじい距離を泳がされるのに・・・・・・最後は決まって同じ所で産卵する事に気づいてしまい・・・・・・(笑)
今は、ひっそり待機して撮影です。
ハタ科の魚なので大きなオスの婚姻色が白くなってちょっと気持ち悪いのは内緒です。
今冬からハナビヌメリが沢山いるエリアを見つけていたけど、この時期も沢山いた!
そして、狙い通りめちゃくちゃ産卵する。
1D IVEで数回の産卵に立ち会える事でしょう。
クジラから小さな小さな生物達の命の営みまで体が何個あっても足りない季節ですね。
鹿児島県鹿児島市下福元町7641
ダイビングショップSB
松田 康司