水温とイカ

水温とイカ

八丈島では毎年3月中旬ころアオリイカの産卵床を水中に設置し貴重な産卵シーンを観察しているのですが、ここ数年は産みだしが遅く5月中旬ころから見られていました。3月、4月はザトウクジラの声が響き渡っているので、そのせいじゃないかと勝手に思っていましたが、どうも違ったようです。今年は沈めた直後から始まり、現在はとても調子が良いです。では何がここ数年と違うのかな?と考えると、黒潮の動きでしょうか。この7年前後は黒潮が大蛇行していて、毎年晩冬から初夏にかけてゲリラ的に入っていた冷たく濁った冷水塊という栄養豊富な潮が入らず、ずっとだらだら暖かい海域に島が留まっていましたが、今年は久しぶりに一瞬入りました。それだけで物凄く栄養が島に降り注いだ感じがしますし、イカも調子が良くなってきました。冷たい海で潜るのはイヤだけど、たまには水温が下がらないと、やっぱ海は面白くならないんだなぁーと改めて感じる今日この頃であります。

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