夏の北海道

夏の北海道

函館からお届けいたします。

暑い日が続くと思えば台風がやってきたりとなかなか海のコンディションが整いにくい今年です。

そんな中でも常に安定しているのが湖です。

今月は函館の海はもちろんですが北海道のあれこれをかいつまんでご紹介致します。

 

まず最初に紹介するのは日帰りには少し遠い支笏湖です。

毎年恒例のヌマチチブは今年も元気に抱卵していました!

撮影場所がとにかく浅いので長潜りになります。

梅花藻の可憐な花もあちこちで咲き乱れています。

天気に恵まれれば盛んに光合成を行いエアドームも数多く観察できます。

前述した通り浅いので1タンクで2時間以上の潜水は当たり前状態です。

盛んに光合成するのは千歳梅花藻で北海道の固有種です。

流れもなく穏やかな湖では水中での光合成観察がとてもしやすいのも特徴です。

普通に撮ってみると陸上の写真と言ってもバレない感じです。

 

 

次は日帰り圏内サミットでも有名になった洞爺湖です。

支笏湖同様に水草に恵まれる季節ではありますが種類が異なります。

クロモという種類の水草が繁茂し始める季節です。

日々背丈を伸ばし秋前には開花する姿も見られます。

その様子はまた今度ご紹介致します。

この湖の特徴はワイド撮影に向く点です。

水辺と森林の距離がとにかく近くて雨などで少し水位が増しただけでも写真のようなマングローブを思わせる景色があちこちに出来上がります。

秋にはこれらが紅葉しまた違った美しさを提供してくれます。

 

 

そしてホームの函館です。

中層に群れ物が多く現れとにかく賑わいを見せる季節ではありますがマクロネタに少し乏しくなります。

でも個人的に好きな被写体はホタテやコケムシなど少しマニアックですが撮り頃を迎えます。

写真は昆布を等倍より引いた感じで撮影していますが何かに覆われています。

これはヒラハコケムシというコケムシの一種が覆い尽くしている様子です。

これを大きく撮ってみると・・・

実に美しい被写体へと変貌します。

凪た日にはぜひトライしていただきたいです。

そして同じクローズアップして楽しい被写体がホタテのチビです。

小さいながらに体の作りは親と一緒です。

光って見えているのはホタテの眼です。

今年は作面の高水温の影響か?本当に数が少なく来年に期待したいところです。

 

 

最後に少し来月のお楽しみを!

知床のウトロで迎えるサーモンランの季節がやってきます。

カラフトマスは別名セッパリマスや英名でピンクサーモンなどと呼ばれています。

オスは川へ遡上する時に背中がコブ状に競上がりその顔も厳さを増します。

その勇ましい姿は毎年通っても飽きる事はありません。

しかし、年々遡上数を減らす鮭科魚類ですがこのカラフトマスも激減しています。

また今度紹介いたしますね!

 

diving serivece  GruntSculpin 佐藤長明