台風の直撃を受け、変化もあった鹿児島県本土の海より松田がお届け致します。
8月の末に直撃した台風も表層33°と底の24°をうまい具合にかき混ぜてくれて現在28°程の水温となっています。
一昨年に初めて観測したシコロサンゴの大規模な白化現象が今年も起きてしまい心配しております。
白化したシコロサンゴがまるで命を燃やし尽くすように産卵(写真は放精)する様は
死の淵に立たされようとも、次世代の子孫繁栄を想う生物として至極当然の行いなのかもしれません。
この光景にはガイドさせていただきながら、目から汗が出ちゃいました。
一度海から上がり、放精と放卵で白濁した環境が少し晴れてから、その余韻を感じようということになり、また同じポイントへ。
朝日に照らされ、霧がかかったような薄い白濁も、何事もなかったように魚達は起き泳ぐ様子も情緒溢れるものでした。
きっとこれ以前のシーン(産卵)を見ていないと・・・・・「あれ?今日は少し濁った?」くらいで人間の感性は終わってしまうのだなぁ〜と改めて海の事象の前後の大切さを感じました。
6月に入り2日おきに産卵していたハナミノカサゴのペアも今は3〜4日おきの産卵となりました。
これは、水温の低下や栄養状況にもよるものだと思われます。
8月〜9月は求愛からの移動距離が短く、比較的浅い水深で産卵してくれるので接しやすいですよ〜!!
イタチウオの上昇産卵。
水中写真家の阿部秀樹師匠から伝授いただいたイタチウオの産卵。
色が地味だとか、可愛くないとかは置いといて(笑)
※実際はかなり可愛い動きや表情があります。
なんといっても求愛時の雄の「声」に特徴があります!!
ここでは多くは語りません!
是非見にいらして下さい!燃えます萌えますからっ!
このように、僕たちガイドは業界の先輩や仲間から沢山教えていただいたりヒントをもらうことも多々あります。
うまくバトンを引き継いで伝えていけたらなぁと思います。
台風の影響で数は随分と減ってしまいましたが、毎日タコクラゲナイトも開催中です。
今年は、例年に比べ少し変化していることもあります!
是非、現地で観察してみて下さいね。
最後に・・・・・・
例年通り、南さつまの海では黒潮の支流に乗ってシイラが沿岸に訪れ、それを港から釣る人々で賑わいます。
しかし、釣った後の始末が悪い。。。
家に持ち帰ると臭いからと捌いた残りは海へ。
中には「引き」を楽しんで丸々命を捨てる人も。
墓を建てて弔えとまでは言いませんが、もう少し命へのリスペクトと感謝の気持ちがあるといいのになぁ。。。
鹿児島県鹿児島市下福元町7641
ダイビングショップSB