ガイドの仕事の一端

ガイドの仕事の一端

みなさん、こんにちは。7日のはずの投稿が翌日の朝になってしまったことをお許し下さい。

さて、今日はいつもの三保のお話しではなく、別の場所で行った一風変わったガイドのお話しをします。

ガイドは決まったホームで行うだけでなく、場合によってはアウェー(別に敵ぢゃあないけどね)や国外ですることもあります。もちろん、生物のガイドだけではなく、地形のガイドや今回紹介するような研究を対象とした海底遺跡も含まれます。

先週、南伊豆の妻良で今から145年ほど前に沈んだニール号のアンカーの確認調査を行いました。ニール号はフランスの郵船で、ウイーン万博に出品した日本の多くの国宝を積載したまま、横浜に帰港することなく沈んだ船です。これは毎年、行っている調査ですが、状況に因ってはターゲットに辿り着かないこともあります。上級者だけでトライする場合は、ほぼ確実にターゲットを捉える事ができますが、潜水のレベルがバラバラの場合は、簡単には行きません。実際、初日の1本目はターゲットを捉えることができませんでした。仕方が無いので、悔し紛れに、こんな記録をしてみたり(笑)多分、現代の漁船のアンカーかな。

2本目は、投錨されたアンカーを別のチームが見つけて、まずは写真測量をしました。写真中央に片爪のアンカーがあります。それを中心に測量ポイントを配置して、それを入れ込みながらターゲットを周辺から撮影すると測量ができるのです。便利な世の中になりました。

翌日に、もう1本の未使用のアンカーも見つかり、無事調査は終了しました。これは、乗船していた船のアンカーリングが神がかり的な場所に入ったため、難なく見つける事ができました。ターゲットとターゲットのど真ん中に入っていたのは、潜降しながら確認できたので、その精度(ほぼ運)に驚きました。

ここ数年、海事考古学調査のガイドをする機会が増えて、研究に加えていただきながら、沢山の勉強をさせてもらっています。この場所は再度、来月にも残りの調査を行いますが、それ以降も別の調査が控えています。また、その成果報告を学会の発表や論文の投稿で行わなければいけませんので、そこにはかなりの時間的な制約を受けます。実際、今月中に昨年の調査の学会発表の抄録と論文の投稿を行わう予定でおりますので、来週はほぼ缶詰ですね。機会があれば、そんな報告もまたご紹介させていただきたいと思います。

さて、この後に葉山から輝くんが海のホットな情報を届けてくれます。今年は出物が多いと聞いておりますので、お楽しみにぃ〜。

って、書いていたら...私の方が遅かったorz