経験上、最も辛い秋

経験上、最も辛い秋

みなさんこんにちは。

あっという間に28日になりましたので、伊東からお届けいたします。

2019年10月は台風やそれに絡む天候不良や風向きの悪さで、伊豆でガイドをするようになって約10年で最も厳しく辛い秋となっております。

先日通り過ぎた台風19号は伊東市通過時点の予測よりも風が南から入ったお陰でほぼ被害なくやり過ごすことができましたが、伊東市でも南風に弱いエリアはかなりの被害だったようです。

まだまだ収束しない被害が出ている地域の方には、心よりお見舞い申し上げます。

 

さて、台風だけでなくこの秋が「最も」と言わせるのには理由がります。

通年10月は季節的に「北東の風(ナライ)」が吹き、伊東はこの風に弱いためクローズになる事が年間の中でもかなり高い月なのですが、それを加味してもナライが吹く日が尋常なく多く、振り返ってみると10月はほとんどホームの海に入れていない状況です。

今年は9月10月の週末はほぼリクエストで満席・・・だったのに。

特に今年は「サクラダイ」の注目が高く、そのリクエストが多かっただけに非常に残念な結果となりました。

 

でもご安心ください。

これでもか!って雄の群れはピークを過ぎてもサクラダイはいなくはなりません。

サクラダイは伊東を代表する魚です♪

この時期沢山集まったサクラダイたちは、それぞれのハーレムを形成したまま大きな根の様々なエリアに分散していきます。

と、まだ胸を張れるほどのデータを持っている訳ではありませんが、ピークを過ぎてもかなりの数を確認することが可能です。

さて本来なら毎月のガイド会ブログは、現在の海の状況をメインにお伝えするものだと思ってはいるのですが・・・前述したようにホームの伊東に全然潜れていない状況。

なので、仕方なく・・・過去の写真を使いながら11月の海の様子をご案内していきたいな〜なんて思います。

まずは秋にリクエストNo1だった「サクラダイ」

サクラダイの産卵シーズンはまだ終わりませんのであと一月位は婚姻色バリバリの雄の姿を見る事が可能です。

伊東は潜水時刻に限りがあるので本当のピークの産卵の場に出くわすことは結構難しいのが残念な点。

でも、日中から雄は婚姻色をバリバリにメスにアプローチをかけていきます。

透明度が良かったり、日差しが強い日はメスもオスのアプローチをあしらうように避けるのですが、濁った水の日は時間を錯覚するのか・・・通常より少し早い時間に産卵まで至る事が見られたりします。

群れがダメならこんなシーンを期待するのもアリかもしれませんね。

11月は透明度がドンドン良くなる時期なので、巨大なオスだけの群れではなく伊東らしい景色の中にサクラダイのハーレムを入れて撮るのもオススメですよ〜〜〜。

 

サクラダイだけでなく、その他のオススメも沢山いますよ。

実はあまり注目されないハナダイに「ナガハナダイ」があります。

多分個体が大きいのが最も注目されない点なのかな?とも思いますが、もう一つは通常見られる水深です。

他のエリアの状況は詳しくは知りませんが、40mよりもずっと深い水深に多くいると伺います。

伊東では11月に雄が婚姻色をバリバリに出しながら30mより浅い水深に上がってくる場面に出くわします。

上の写真はメス→オスに性転換する最終段階くらいでしょうか?

こちらが通常色の雄。周辺にいるのはサクラダイのメスです。

こちらが婚姻色バリバリの雄・・・って正面ですね(汗

似た配色のハナダイでスミレナガハナダイがいますが、似ているようで似ていない美しいハナダイです♪

 

さらに他のエリアでは深くてあまり見かけないスジハナダイも通年20m付近に沢山います。

こちらは婚姻色の雄がクリーニングされてる最中ですね〜

きっと、素敵なladyにアプローチするために準備中ってところでしょうか。

スジハナダイも今の時期が産卵なのか20〜25m付近で婚姻色の雄1に対してメスが4〜5でハーレムを作っています。

少〜しだけ水深落とせば小さいスジハナダイも沢山いますよ。

大きさが違うだけで基本見た目は一緒なのがスジハナダイですが、表情が全然違うのがスジハナダイのいい所です♪

 

さて、ここまできたら通常水深の普通種紹介って感じなので〜トリは・・・

キンギョハナダイ。

こちらは雄達ですね〜キンギョハナダイは分布が広いハナダイで様々な地域で見られます。

中でも伊東で見られる雄はかなり立派な雄が多い気がします。

もちろんメスやおチビちゃんも沢山おりますよ〜

透明度が良くなってきたらこんなのどうでしょう?

根頭でじっくりスローシャッターなんかでしょうか???

 

と、リアル旬ネタではありませんが・・・ハナダイだけでも年中楽しめる伊東の海。

年を越せばマンボウシーズン突入ですので、今のうちにドライスーツや冬支度に慣れていただいて是非透明度が上がっていく伊東の海をご案内できればな〜と思っております。

次回はリアルな情報お届けできるように・・・11月は最高の月になることを・・・。

 

Dive Family Yellow ひで