鹿児島県本土の海よりこんにちは!松田がお送りします。
台風10号は鹿児島県にも大きな被害を出し、日本各地に一気に秋のような涼しい気候をもたらしました。
皆様のお住まいの地域も大きな被害がなかった事を願っております。
台風前8月後半には好スタートをきっていた長水路のタコクラゲ。
今年は白い褐虫藻をまだもたない個体が多く、ライトに集まるプランクトンを捕食するため短時間でご覧のように集まるシーンを楽しめました。
しかし、高潮の影響で多くのタコクラゲは陸地に打ち上げられ夏の夜を彩るタコクラゲが激減してしまったのです。
水路と陸地を隔てる5mほどの壁を高潮が越え、水路内の環境を壊す経験はこの数年では記憶になく自然の猛威に戸惑いを隠せません。
そんな中嬉しい出会いもありました。
南さつまで2週間程居つくミナミハンドウイルカの群れと出会いました。
波や潮の流れの穏やかな港内に居着き早朝や夕刻にはアジの群れを追う姿を見せてくれいました。
そこには小さな子供のイルカの姿もあり、観察を続けると様々な事を穏やかな環境で子供に教えているようにも感じます。
さらに興味深い話を「かごしま水族館」のイルカの専門の方に聞く事ができました。
一番手前の黒いイルカを含め15頭程の群れのうち3頭は2011年から「錦江湾」に生息するイルカ達だったのです。
黒い個体は尾びれ付け根にエグレルような大きな傷跡があり群れでもリーダー格を担う存在とのこと、その名は「IK63」
錦江湾から南さつままで薩摩半島をグルリと長年住んだ海を捨て移動してきた理由は定かではありませんが、旅を続け生きていくことに有利であったり、安全を求め種の繁栄を願い行動しているのだろうと感じます。
災害や感染症など私たちにも降りかかるものも多く、長年の習慣や環境を大きく変え、それでも生きていく覚悟!!そんなものと少し目の前のイルカと重ねて考えてみました。
鹿児島県鹿児島市下福元町7641
ダイビングショップSB
松田 康司