皆様こんばんは、鹿児島県本土より松田がお届け致します。
10月という事でもう時期台風のシーズンも終盤というところでしょうか。
鹿児島県本土も今年は大きな影響は数回程と例年に比べ少ないです。もちろん被害は甚大なものもあり軽視しているわけではございません。
水中ガイドとしては例年と異なる点や変化などをお伝えする事もこの時期ならではの内容です。
一つのイソギンチャクに100匹程集まる「クマノミの群れ」
例年ならクマノミの幼魚は台風のうねりに飛ばされ、台風明けには再会できない事も多いのですが、このイソギンチャクは根の頂上付近にあり、うねりや潮流の影響を大きく受ける場所にも関わらず、台風が来ない故に潮が餌を運び最高の環境となっています。
錦江湾にて白化の止まらぬイソギンチャク畑。
広範囲に密集するサンゴイソギンチャク。
水深3〜5mのイソギンチャクは8割が白化し海中でも遠くからボンヤリとその白化するエリアが見えるほどだ。
すぐ近くの水深6m〜以深のエリアは褐虫藻もそのままに褐色の元気なイソギンチャクが目立つ、白化は3割といったところでしょう。
これも台風が少ない事の影響と云えるでしょう。海面付近の水温が30℃を超える事もあり、海底のわずかでも冷たい海水と混ざる事ができずに、ジワジワと弱っていったものと考えられます。
現在は白化の進行は止まり劇的に復活!とはいきませんが少しずつ回復しているようにも見受けられます。
こちらも例年だと水深20mにあるミジンベニハゼエリアも彼らの住むビンや貝ごと台風で飛ばされなくなりますが、長く同じペアが住み、そこに同居人のクロイシモチが現れるように。
台風が少ない事はきっと人間にとっては人命や家などの財産を失わず恩恵も多い事と思います。
きっと彼ら魚にとってもそうなのでしょう。
はたして海や生物にはどのようなメリットやデメリットがあるのか気付いた事を指折り数えご案内していきたいと思います。
鹿児島県鹿児島市下福元町7641
ダイビングショップSB
松田 康司