皆様こんにちは、鹿児島県本土の海より松田がお届け致します。
1週間振り続ける雨は、猛暑でカラカラに干からびた大地をついに飽和状態にさせ、ついには溢れさせる事態になってしまったのです。
7月の末には予想の通りシコロサンゴの大産卵が例年のように行われ夏の澄んだ海中が白濁に侵食され、ついには視界を失うほどの営みのシーンを観察することが出来ました。
この南さつまエリアのシコロサンゴ群はレイシガイの食害をどうやら受けない種のようで元気に他の珊瑚に比べて、その群生エリアを拡充しております。
減少傾向にあるハナバチミドリイシとその産卵。
それを見つめるウスイロサンゴヤドカリ。
それぞれの種がその繁栄を願い毎年概ね決まった頃に産卵するのです。
珊瑚群の上ではソラスズメダイの成魚と幼魚が混ざって乱舞し、青い花びらの舞の様に見えます。
この光景をご案内中にこの1週間では聴き慣れた水面を打つ豪雨の音が・・・・・・
ふと頭を水面へあげ海岸沿いの山から海へ注ぐ小さな川に目をやると、茶色の山水が海へ濁流となり流れ込んでいます。
豪雨4日目のことでした。
年に数度しかない現象ですが、まさに山の栄養が海に注がれ混ざる際のワンシーン。
この泥の流入も多過ぎると珊瑚礁に堆積し危機となりますが、適度な自然現象ならば多くの栄養をもたらしてくれることでしょう。
こうして日頃から、当たり前のように私たちの目の前に広がる自然も様々な営みの中で生き、生かされているのですね。
鹿児島県鹿児島市下福元町7641
ダイビングショップSB
松田 康司