皆様あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
鹿児島の海も年を明け少しずつ季節が巡ってきたように思います。
そんな鹿児島県本土の海より松田がお届けいたします。
まずは、僅かに水温の下りが早く陸上もしっかり寒い日が多くなりつつあり、その影響か絶滅に瀕していたカンザシボヤが戻ってきました!!

戻ったと言っても「存在」が戻っただけで量はまだまだ数%。
それでも、私たち人間にとって僅かな変化が生き物達にとって生命を根付かせるに足る変化なんだと改めて実感します。

アマモの発育状況やサカサクラゲの発生もこの2年に比べ安定しています。
爆発的に増えたり、減ったりしているわけではありませんが、どこか心穏やかに自然を観察できるひと時が心地いいモノです。
さて、僅かな変化に癒されたりもしますが昨年から継続観察していたマダコの抱卵も。

観察できても11月までだったマダコの抱卵はついに年を跨ぎ、つい先日の1月上旬まで観察することができました。
元旦から観察に行ったハッチアウトは「初涙」に相応しい母ダコの姿でした。
赤ライトで待つこと30分。
パラパラと稚ダコが送り出されて出てきます。
この海で2度と出会うことは出来ない母と子の別れと旅立ち。
胸熱です!!

タコとくればイカです!!
ニヨリミミイカの産卵。
昨年ついに突き止めた産卵の時間や場所など今年も素晴らしいシーンを魅せてくれております。
なんと言っても、産卵しているシーンは美しくもエネルギーに溢れていましが、産卵場に日暮と共に訪れ、「スタンバイ」する姿を是非観てほしいです!!!
なんとも悩ましい後ろ姿が一層可愛らしいですよ。
そして、年のスタートに衝撃的なことが!!

2019年の秋に見た初めてのタマクエは大きさ30cmに満たないサイズでしたが、約4年で3倍以上の大きさ、重さはきっと数十倍にもなることでしょう。
そもそも人口交雑種である本種が、錦江湾で養殖生簀から逃げ出したことから事は始まり、生態系に大きな影響を及ぼすことが懸念されてきました。
錦江湾内の食物連鎖の上位に位置する彼らの成長スピードを考えると、多くの在来種を捕食するのだろうと容易に想像がつきます。
当然、私自身そんなことに不安を覚えつつも、どの種がどれだけ犠牲になり、どのような環境の変化があったのか正確にはわかりません。
「わからないこと」が日常になったそんな錦江湾を潜る日々の中、新しい出会いが。。。

2026年に見たタマクエと思しき個体。
でも、、、30cmに満たないのでした。
前述の不安や懸念への心の落とし所として「繁殖能力を有しない(であろう)」ということでした。
この世代で終えていくのなら・・・・・・いいや!なんてこともないんだろうけど、どこか自分へ言い聞かせるための材料になっていた。
それが、今回の若魚とも呼べる小さな個体を見かけたことにより、この種は繁殖できる可能性がある。或いは繁殖できる個体が出てきたのかもしれないということになる・・・・・・のかもしれない。
曖昧な言葉でしか表せないけれど、また錦江湾という海で何かが起きている。

鹿児島県鹿児島市下福元町7641
ダイビングショップSB




