『LSD』にハマってまんねん♪

『LSD』にハマってまんねん♪

押忍!
最近『LSD』にハマっております。
先ゆーときまっけど、ヤバいクスリちゃいまっせっ!
白石です。

 

ある日たんたんたぬきさんから、『RETRA』いうスロバキアのメーカーから出てる『Light Shaping Device(LSD)』いう商品を教えて貰いましてん。
スヌートにはちょっと造詣の深い僕、興味津々ですわ。
聞くところによるとストロボに取り付けるスヌート器材で、要は「周りを暗く落として、写したい被写体だけスポットでライティングする。」っちゅー代物です。

 

photo by brucelee

従来のものは、光を“遮光”して狭めていたぶん光量が暗めだったのに対し、このLSDは筒の中のレンズで“集光”した光を照射するので、むっちゃんこ明るいスポットライトを得ることに成功しています。
“スポットが明るい”というのは一つの正義で、明るければ明るい分だけISO感度を下げて、F値も絞れるので、周りを暗く落とすのが容易になります。
ライトでスヌートしていた時は、ライティングよりもむしろ自然光を遮光するのに力を注ぎましたが、このLSDを使って撮影する分には、昼間の水深5mの浅場でさえその苦労もなくなりました。
楽ちんポンでっせ!

 

photo by brucelee

商品の中に穴の開いたシートが幾つか入ってまして、これをLSDに差し込むことによってスポットの径を変えることが可能です。
画期的なこのシステムに、かなり感心しました♪

 

photo by brucelee

自分はINON製のストロボ『Z‐330』にこのLSDを取り付けていますが、このストロボに取り付ける利点は2つあります。
利点の1つは、Z‐330ならではのガイドナンバーの高さです。
先に書いた通り、“as bright as possibl”なので、ガイドナンバー『33』は大きな武器になります。
2つ目の利点は、このストロボにはターゲットライトが付いていること。
LSDで被写体を狙う際に、ターゲットライトがあると、非常に照準が合わせ易いです。
ガイドもテンション上がってくると隣で「ウララ、ウララ、ウラウララ~。」とリンダ山本入って、『狙い撃ち』を歌うことがありますが、そこは精神力を保って集中力切らさないように頑張ってください。

 

photo by ころもちゃん

さてさて、このワクワクするスポットツール『LSD』。
最近アクエリアスでも、お客様をモルモットに試験的に取り入れてますねん♪
興が乗ってきたガイドがお客様のストロボのケーブルを頂戴してスポットライティングを当てるって~寸法です。

ほな、作例紹介していきまっせ~。

 

photo by brucelee

エソ。
真横から当てることによって、渋めの雰囲気が演出できました。

 

photo by Fumiko

ハナヒゲウツボ。
鼻髭の部分は薄くて順光だとあまり色が出ないので、敢えてそれ用にもう一つ逆光で当てました。

 

photo by brucelee

虎視眈々。
よ~く見ると、右のオニカサゴがデバスズメダイを狙っています。

 

photo by brucelee

青ウンバチの宇宙船にエビが潜んでいます。

 

photo by brucelee

ペガススベニハゼ。
ラフレシアの赤が、黒で引き締められています。

 

photo by オット氏

白ラフレシアも同様に、黒抜きが似合います。

 

photo by brucelee

夜桜仕立て。
スズメダイも当てに行きます。

 

photo by brucelee

影縫い。
敢えてバックにのみ当てて、スズメダイはシルエットで。

 

photo by みゃーこ

カエルアンコウには小さめのスポットで、マメボヤには大き目のスポットを。

 

photo by みゃーこ

オトヒメエビとイボヤギ。

 

photo by みゃーこ

羊が2匹。
非常に小さなウミウシなので、5mmの径のスポットを当てています。

 

 

『樋口レインボー』とのコラボレーションも試してみました。

 

これまで樋口レインボーはライトに取り付けて使用していたので、どうしても光量が弱く、日陰もしくはナイトダイビングでのみ使用していました。
しかしLSDとの相性は抜群で、ご覧の通り昼間でもばっちりレインボーが出せています♪

 

ただ、同時に課題も出てきました。
樋口レインボーはライトの焦点が合うところでのみレインボーになります。
(※ライトの焦点が合わないと、虹色のそれぞれ隣り合う色同士が混ざって、くっきりとした虹にならない。)

 

photo by brucelee

非常に優秀なレインボーツールなのですが、LSDの先端に取り付けた場合は、ご覧の通りそのライトの焦点が合う被写体との距離は...たったの2cm!
これ以上離れると、焦点が合わないんです。
なので仕掛けられる被写体は、どんくさい生物や、生えもの等に限られてしまいました...。

 

photo by brucelee

そこで今回樋口レインボーからヒントを得、LSDの構造を見て開発したのが...。
満を持しての『白石レインボー』!
なんてことあらへん。
透明シールを買って来て、インクジェットプリンターで刷っただけです。

 

photo by brucelee

これだと、この距離からライティング出来るので、仕掛けられる生物の幅がぐっと広がります!
なんだか行けそうな気がする~~~。
てなことで、早速試して来ました♪

 

photo by みゃーこ

レインボーポリプ。

 

photo by みゃーこ

虹乗せコハナガタサンゴ。
舞うチリまでもが、レインボー♪

 

photo by みゃーこ

バブルコーラルレインボー。
エビの髭までレインボー!

 

photo by みゃーこ

魔界ヤドカリ。

 

photo by ハナダイーガン

レインボーアンティアス♪
これヤバすぎるやろーーーっ!!

 

ここまでです。
セルフで仕掛けて撮影するのが難しいスヌート撮影。
ガイドが『LSD』を仕掛けて、お客様が撮影することによって、難易度はぐっと下がり、尚且つ質の高いスポットライトを得られることを実感しました。
新しいガイディングの可能性が見えてきた気がしましたよ~♪
あんさんもおひとつ、どないでっか??