鹿児島県本土の海より松田がお届けします!
今年は空梅雨で雨量も随分と少なく、川からの泥の流入も少なく一安心です。
しかし、川から海へ注がれる水量が少ないせいで枯葉や流木の海底への蓄積も少ないのです。
そんな枯葉や流木の蓄積を住処にするハオコゼへの影響が今年最大の懸念なのでした。
写真は産卵直前メスの上に乗るオスのペア。
日暮れ前、産卵を控えたペアは枯葉や流木の隙間で鰭を畳み息をひそめて陽が落ちるのを待つ。
陽が落ちると同時にどこからともなく現れるライバルのオスからメスを守り抜き、時に奪われ産卵に至る。
産卵しそうな個体は特にメスを見ると分かりやすいと思います。
お腹の張りや産卵管の飛び出し具合などが、良い指標になるかと思います。
また、写真の様に産卵真近の時間帯になっても一匹でいるメスは夕方にペアになっていた個体より産卵時間が遅れる傾向がありました。
一匹でいるメスはペア産卵を終えたオスやフラフラしていたオスの求愛を受け入れそれからの産卵になるから!と考えます。
産卵の瞬間オスがエスコートする様に2匹で上昇し刹那体を絡める様にして産卵します。
これがまた早いのなんの!!!
大体が海底から60cm程の上昇なのですが、中には3m程上昇産卵したペアもおり・・・・・・また真上に上昇するかと思えば斜めに上昇していくペアまでおり撮影は中々に難しいです。
そんな撮影の難しさこそが、チャレンジ精神を掻き立てるわけなのですが情けなさも。
写真は、ペア産卵に乱入しメスだけを海底に取り残しオス同士で上昇してしまいお互いに「お前オスかよっ」って気まずそうに別れた瞬間です。
バッチリ撮れたのに!!!卵写ってないやん!!!って海面を仰いだ夜(涙)
今夜もハオコゼの混濁する産卵パーティにお邪魔しようと思います。
http://sb-diving.sakura.ne.jp